桑の葉の青汁
目次桑の葉について
桑の葉とは
桑の葉は、根・葉・茎・果実などあらゆる部分が漢方薬として利用されているほど健康効果に優れています。中国最古の薬物書にも、糖尿病や咳止め、高血圧、滋養強壮に効果があるとされていて、日本では鎌倉時代初期の僧である栄西によって不老長寿の薬として桑が伝えられました。
そして桑の葉は蚕のエサとしても知られています。
蚕は絹を作り出すので弥生時代から重宝されており、養蚕が盛んな地域では桑畑が一面に広がっているほどです。
明治時代では日本産業の中心として養蚕業が盛んとなり、桑の木と蚕は日本人に大切にされてきました。
このように古くから健康効果と蚕のエサとして親しまれてきたのが桑なのです。
桑の葉の効果
桑の葉にはビタミン各種や亜鉛、食物繊維、フラボノイド各種、カロテンなどの豊富な栄養素が含まれています。アンチエイジング効果や便秘対策、血流の改善、美肌効果や生活習慣病の予防など様々な健康効果があります。
特に有効な成分として以下に挙げます。
DNJ(1-デオキシノジリマイシン)
DNJとは、桑の葉の特有成分です。化学構造がブドウ糖に似ているため、食事の前に摂取することで体内のαグルコシダーゼと結合します。
その後食事に含まれるブドウ糖を小腸で分解されるのを阻害してゆるやかに吸収するので、余分な糖質は吸収されずに食後の血糖値の上昇を抑制します。
小腸で吸収されなかった糖質は大腸まで運ばれて細菌に分解されるのですが、このときガスや乳酸などが発生して大腸が刺激されることで便通が改善します。
血糖値上昇を防いで便秘解消効果もあるのでダイエットに最適です。
また糖尿病の予防効果として動物実験での研究結果があります。
糖尿病のラットに桑の葉入りのエサを13週間ほど与える実験によると、血糖値はもちろん、血中のインスリン量も上昇は見られませんでした。
このことから、DNJによって糖尿病の予防と、インスリンの分泌力の低下もみられることが分かりました。
古くから糖尿病対策として桑の葉が使用されていたのは効果的だったのです。
Q3MG(クエルセチンマロニルグルコシド)
島根県の産業技術センターと島根大学などにより2008年に、桑の葉には抗動脈硬化作用のある抗酸化物質としてQ3MGが発表されました。Q3MGは、血中のLDLの酸化を抑えて悪玉コレステロールが作られるのを抑えます。
LDLは肝臓で作られたコレステロールを体中に運ぶ低比重タンパクのことで、これが酸化すると悪玉コレステロールになり動脈硬化に繋がります。
これも動物実験として動脈硬化を引き起こしたマウスに桑の葉入りのエサを与え続けたところ、血管内の動脈硬化を引き起こした面積が小さくなっていることが分かりました。
これによって動脈硬化の予防・改善に効果的だと判明したのです。
ナトリウム
ナトリウムは食塩などから吸収されるミネラルです。主に塩分に含まれていて、カリウムやカルシウムと一緒に働くことで血圧の調整やミネラルが血中に溶けだすのを促進して吸収しやすくします。
ナトリウムは体にとって重要で、細胞外液や骨に多く含まれています。
カリウムとセットで細胞液の調整をして正常にしています。
そのためナトリウムが不足すると倦怠感や筋力の低下などを引き起こします。
カリウム
ナトリウムと一緒に働いて、細胞内液の用量を調節、体液浸透圧や酸とアルカリのバランスを保っています。ナトリウムは細胞外液、カリウムは細胞内液と、中と外で濃度差をなくして生理機能を調整しているのです。
この水分調整によるむくみ解消効果があり、余分な塩分や水分を尿と共に排出する働きをしています。
カルシウム
カルシウムは体の中で最も多いミネラルです。99%が骨や歯の成分となり、残りが筋肉や血液中などに存在しています。
骨の構成をして成長に関わったり丈夫にしたりするので心と体を安定させます。
そのため骨粗しょう症の予防にもなります。
また精神を安定させる効果もあるのでストレスの軽減や神経を沈めるのにも効果的。
カルシウムが不足すると骨からカルシウムが溶け出して細胞に取り込まれてしまうので動脈が硬くなってしまい、高血圧の原因にも繋がるのでカルシウムの摂取は体にとって欠かせません。
鉄分
血液のミネラルとも呼ばれる鉄分は、血中のヘモグロビンを生成したり酸素の運搬を促進したりと体に重要な成分です。必要な酸素を体中に運ぶ赤血球の中のヘモグロビンの原料となるので、貧血に効果的です。
また動悸や息切れ、だるさや疲れやすさ、めまいにも良く効きます。
GABA
天然アミノ酸のひとつでy-アミノ酸とも言われているGABAは、アドレナリンなどを抑制する神経伝達物質なので、精神を落ち着かせて興奮を抑えてくれます。血圧の上昇やイライラにも効果を発揮します。
その他、安眠を促進して脳細胞の代謝促進、肝機能や腎臓の機能を高める働きもあるのです。
ストレスの多い現代には必要な成分となるでしょう。
副作用はある?
カフェインも含まれないので大きな副作用の心配はありません。ただ飲み過ぎによる下痢や腹痛が起きる場合もあるので、どの飲料にも言えることですが飲み過ぎには注意しましょう。
桑の葉の青汁
気になる味
ケールのようなえぐみがなくて飲みやすいです。桑の葉100%の青汁でも問題なくゴクゴク飲み干せるでしょう。
お茶感覚で飲めるので青汁の青臭さが苦手という方には桑の葉の青汁から試して頂きたいです。
血糖値やコレステロールが気になる方は、お茶の代わりに桑の葉の青汁を推奨します。
溶けやすさ
桑の葉は他の青汁と同じく粉の溶け残りが起きることがあります。飲みやすい風味なので最後に濃厚になってもそこまで辛い思いをしませんが、やはりシェイカーなどでしっかり振って飲むことをお勧めします。
価格設定は?
大手ショッピングサイトを見てみると比較的安価で購入できます。30包入りが2000円以下で購入できる桑の葉青汁もありました。
あまり高い印象を受けないので青汁をこれから始める方も手軽に購入できるでしょう。
飲みやすくて健康効果も高い桑の葉の青汁をぜひ飲んでみてください。